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発起人・役員の全員が外国居住の場合の会社設立SERVICE&PROD

1 株式会社設立の可否

従来、日本の株式会社の設立、代表取締役の就任登記、代表取締役の重任登記は、代表取締役のうち少なくとも1名は、日本に住所を有する必要がありました。

しかし、経済のグローバル化の流れと日本への投資促進を図るため、平成27年3月16日に登記実務の取り扱いが変更され、代表取締役の全員が日本に住所を有しない株式会社の設立の登記、代表取締役の就任登記、代表取締役の重任の登記ができることになりました(平成27年3月16日民商第29号通知)。

この取扱い変更の通知は「株式会社」に関するものです。持分会社(合同会社、合資会社、合名会社)や一般社団法人などにも適用があるかどうかは、平成27年3月16日民商第29号通知では、形式的には明らかではありません。持分会社についても株式会社と同様の取扱いがされるべきである、との識者の見解はあり、基本的にはこの積極説が妥当であると思われます。少なくとも「合同会社」については非居住者のみ、外国の法人だけで設立ができた実例はあります(登記実務の通説的見解も、山口司法書士と同様であると思われます)。

なお、「外国会社の日本における営業所の登記」にあっては、外国会社登記制度の性質上、日本に住所がある人が少なくとも一名必要です。

2 出資方法の注意点


代表取締役の全員が日本に住所を有しなくても株式会社の設立ができるようになった平成27年3月16日時点では、もう一つのハードルが残っていました。設立にあたり発起人・株式引受人が出資をする時に使う銀行口座の問題です。現在では解決しています。

当然、会社成立前は、会社名義の銀行口座はありません。

そこで、設立時の出資では、@発起人の名義の口座、または、A発起人から委任を受けた設立時取締役の個人口座にて、出資の払込みをすべきこととされてきました。

ところが、発起人、発起人から委任を受けた設立時取締役がいずれも日本に住所がない場合は、日本の銀行預金口座を持っていないことも多いです。

そこで、特例により、発起人及び設立時取締役の全員が日本国内に住所を有していない場合は、発起人及び設立時取締役以外の第三者(法人も含みます。)であっても、発起人のうち少なくとも1名から委任を受ければ、預金通帳の口座名義人として認められることとなりました(平成29年3月17日民商第41号通達)。

なお、上記取り扱いは、会社設立の場面での払込みのみ認められています。
増資の場合の払込は会社名義の預金口座への払込が必要となります。

3 払込取扱機関と認められる例・認められない例

日本の銀行の日本国内本支店(例:みずほ銀行の本店・国内支店)
→認められる。

日本の銀行の海外支店(例:みずほ銀行の香港支店) ※現地法人は除かれます。
→認められる(平成28年12月20日民商第179号通達 )。

外国の銀行の日本国内支店(例:中国銀行の東京支店)
→認められる。

外国の銀行の海外本支店(例:中国銀行の北京本店)
→認められない。

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